【涙の行方】夜の秘話

 

数年前になるが、歌舞伎町で遊んでいたときの話です。
歌舞伎町には、東京に出てきてすぐくらいから頻繁に行くようになっていたが、ピーク時には歌舞伎町に住んでいるのかと思われ位歌舞伎町に入り浸っていた。女の子がメインと言うわけではなく、そこで働く人間達の雰囲気が好きだった事もある。
それぞれの事情があって、歌舞伎町に来るようになった人達と嘘で固められた過去の話や、現在の話、そして本音部分の未来の話を語るのが好きになっていった。キャバに行って、女の子を席に座らせないで、黒服と飲んだこともある。

そんな中で、とある店で私に惚れた子が現れた。実際には、どうだったから解らないが…。基本的には、今と変わりないが大きく違うのは、悦楽よりも快楽が勝っていて、身体の快楽を求めるよりも、心の快楽を求める気持ちが強かった。そうして、多分自分を含めての人間が嫌いだった。

その子と呼んでいるのも気持ちが悪いので、「みき」と呼ぶことにしましょう。
みきは、大分 M っけがある子だった。頭をぐしゃぐしゃされるのが好きで、よくアフターに付き合って貰った時に、帰り際に抱き寄せて頭をぐしゃぐしゃにしてタクシーに乗せてやるのが日課になっていた。あまり器用な子で無かったので、指名があまり取れないが、毎日出勤していた。私は、別に誰かを占有したくて行っているのではなく、ただ飲み相手が欲しかったのと、女の子との会話を楽しみたかったから通っていた。そういう意味では、みきは最適だった出しゃばらないし、私が他の子と話をしていても邪魔に入る事は無かった。また、他の客からも指名が入る事が少ないので、殆ど二人でカウンターで飲むことが出来る。
突然アフターに行った先で、みきから相談された。
「私の友達でお金に困っている子が居て、なんでもするから…お金が欲しいと言っている子が居る。かつみさん逢って貰っていい?」
『別にいいよ』
「今から呼んでいい?」
『いいよ』
そういって、みきは店(まだ、携帯がそれほど普及していない頃です)の電話を借りて、その子を呼び出した。
「今から来るって、最初はソープにでも行こうって言っていたけど、みきが、かつみさんを紹介してなんとかなるなら…その方がいいって思ったんです」
『あぁそうなんだぁそんなに困っているの?』
「うん。事情は、本人から聞いて…」
そういって、みきは顔を少し曇らせた。嫉妬とも取れる顔を覗かせながら….。
『中条さん。個室空いている?込み入った話になりそうだから、場所変えたいんだけどね』呼ばれたバーテンダーは、頭を縦に振っただけで、他は何も言わなかった、この店には奥に個室があり、時々表に出ることが出来ない客が使っている。チャージは別途かかるが、密談や込み入った話をする時には重宝する。出口も別に有るので…。トイレの脇の用具室の扉を抜けて個室に入っていく、少なくても常連なら誰でも知っている部屋だが、私も入るのは2度目だ。場所を、そこに移して30分位経った時に、一人の備え付けの電話が鳴った、女の子が訪ねてきたとの事で、表に待たせているとの話だった。みきに、外への出方と入る入るときにインターホンを鳴らせって事だけ伝えた。
程なくして、みきは一人の女の子を連れて戻ってきた。名前を、祥子と名乗った。本名などに興味が無かったので、どうでも良かったが、話を聞いてみることにした。年齢は、みきと同じ年で私の二つ下になる。
「いきなりゴメンなさい。みきに相談したら、いい人が居るって言うので…」
『いいから、いくら必要なの?』
「・・・」
『話せる事から話していいよ。その前に何か飲む?』
「祥子。話さないと、困って居るんでしょ。私から話そうか?」
『みき。祥子さんの口から言わなければ、この話は無かったことにするからね。それが、筋って物でしょ』
「・・・うん。そうだけど・・・かつみさんなら、解ってくれると思うから、見た目怖いけどいい人だよ。私にも優しくしてくれるし、ね。」
「うん。」そういいながら、祥子は語り出した。途中綿心おお酒が無くなったので、オーダーをする事にした。祥子は、お酒ではなて、暖かいお茶が欲しいという事だったので、お茶をお願いした。女性が、初対面の男性に話しにくそうにする事で、近々のお金に困っているって事だったので、大体の予測はついていた。でも、その位のお金なら、みきが出せると思っていたこともあり、話を聞く気になった。
話は、中絶費用なのではなかった。もう少しだけヘビーな内容だった、祥子には婚約者だった男が居て、その男がキャバクラに嵌って、会社の金に手をつけてしまった。それだけなら、別れれば済む話だったが、捕まった跡に悪い筋からも金を借りていた事が解って、これが祥子名義になっていたとの話で、総額800万払わなければならないって話です。
要約を聞き出すだけでも、1時間くらいかかってしまったが、これだけの情報ではまだ判断出来ない。まずは、祥子がこのお金を返す必要が無い事を伝えたが、怖くて部屋に帰れないし、変な人達が毎日の用に来る。それでおびえてしまって、みきの所に身を寄せているとの事だった。
『大体の事情は解った。いつまでにいくらって話はしているの?』
「ううん。怖くて….」
『そうか…それで、祥子さんはどうしたいの? お金払って終わりにしたいの?』
「解らないけど、お金払わないとダメなんですよね。私が書いたっていう書類もあるって言うし…」
『そうか…800万はさすがに出してあげられないなぁ』
「ううん。そんな大金じゃぁなくて…」
『じゃなくて?』
「・・・・」
「祥子、言わないと…。多分、その位なら….」
『言ってごらん。条件次第ではなんとかしてあげられるかも』
「はい。200万位貸して欲しいのです。今の所を引っ越す為の資金と少しでもお金返しておけば、いいって言っているから….」
『そうかぁでも、貸すのはいいけど、返せる見込みはあるの?』
「・・・・。」
「かつみさん。」
『みきは黙って』
「・・・」
「・・・」
『200万って言えば、私でも大金ですからね。』
「・・・そうですよね。でも、でも、なんでもしてお金は返します。」
『そうかぁ解った』
「みき。いいよね?」
「ん?」
『みきと祥子さんの関係が変わるかもしれないんだよ。』
「・・・」
「う・・・うん。祥子が助かるのなら・・・。」
『そうかぁ…婚約者さんが借りた場所や人の名前は解る?』
「うん。それはメモってきている」そういって、祥子はメモを取り出した。そこには、数社の名前と担当者とおぼしき人物の名前が書かれていた。
『みき。少し、祥子さんとここに居なさいね。』
「うん。いいけど、どうするの?」
『祥子さん。そのメモ貸して、それと、ここに祥子さんの本名と住所・婚約者の本名と住所を書いて』
「え?」
『書きなさい。』
「はい…。でも、なんで祥子が本名じゃぁないと解ったのですか?」
『私を甘く見ないでね。その位は解るよ』(実は、これは嘘です。日本語のトリックです。考えてみましょう♪ 当たった人には何かプレゼントを用意します。)
祥子は、本名と連絡先を加味に追記した。
「みき。30分位出てくる。何か、祥子さんにも飲み物とそれと何も食べていないでしょ、フードも注文しなさいね。」
『はい。でも、何をしにいくの?』
「ん。ちょっと確認しに行くだけだよ」祥子は、複雑な表情を浮かべていた。

60分後

バーに戻った私は、カウンターで一杯の水と紙とボールペンを借りた。水を一気に飲み干して、震える足を押さえて二人の所に向かった。
『食べている』
「あっお帰りなさい。」二人は、何を深刻な顔で膝をつき合わせていた。テーブルの上には、パスタの残骸があった。
みきが
「どこに行っていたの?」
『あぁっxxさんの所だよ』
「誰それ?」
『みき知らないんだっけ?いつもの店で、私とよく話をしているちょっと恰幅のいい初老の人が居るでしょ』
「うん。よく店に来て、女の子を触って帰る人だよね。店長とかがやたら低姿勢だから誰なのかなぁって話しては居るんだけど、指名もしないし、職業を聞いても、遊び人って答えるからよく知らない。」
『そうかぁ遊び人かぁ…確かにね。』
「それで、xxさんの所にどうして?」
『あぁその前に、祥子さん。はいこれ』私は、祥子さんに数枚の紙を渡した。
「え”これなんですか?」
『彼が本当に、お金を借りた時の書類と金額』
「え”~」二人は、私の顔を見ながら書類に目を落とした。
「本当だ、彼の自体だ」
「なんで?どうして?」
『説明は面倒だから、省くけど….彼は、150万しか借りていないよ。その時に、連帯保証人に勝手に祥子の名前を書いただけみたいだね』
『相手もそれが解っているけど、そんな事はどうでもいい事ですからね』
『あぁ後、全部の場所からは無理だったけど、彼と祥子は関係ないから、取り立てませんって言質も貰ってきているからね』
「え?」
「えでも…この金額は?」そういって、祥子が見つけた書類には、100万と言う金額が書かれていた。
『あぁ紹介料と後始末代で払ってきた。だから、もう安心して。わびの電話もそろそろ入ってくると思うからね。』
その瞬間、インターホンが鳴った。私が出て、すぐに祥子に変わった。緊張しながら、電話にでた祥子は…
「はい。」「え、本当ですか?」「はい。」「ありがとうございます」「はい。」っと電話口で話をしていた。電話を置いた祥子は、
「まだ信じられませんが、ありがとうございます」そういって、頭を下げた。
まだ、事情が把握できていなかった みき が、
「まつ子。どういう事?」
「みき。あのね。いつも催促の電話や部屋まで脅しに来ていた人だったんだけどね、凄く丁寧に謝罪してくれて・・・もう取り立てには行きません。だって….それから、かつみさんによろしくって・・・」
「え?かつみさん何をしたの?」
『私は何もしていないよ、お金払ってお願いしただけだよ』細かい説明を避けるように、それだけを話した。
「でも…100万は払ってくれたんですよね?」
『あぁ払ってきたよ。基本は、現金主義だからね。』
『あぁ後、来れも渡しておくね。』私は、バックの中から帯のついたお金を祥子に渡した。
「え?」
『だって、引っ越しするんだよね。手元にお金無いと不便でしょ』
「・・・だって・・・・。」
『祥子さんは、返してくれるって言ったからね。どんな事してでも、てね』
「うん。そのつもりですけど…」
『あぁ別に返すのは、お金じゃぁなくてもいいからね。』
「え?」
「かつみさん!」
『そうだね。まずは、婚約者との婚約は白紙に戻して、今後彼とは係わらないと約束しなさい』
「はい。それはそのつもりです」
『うん。今日じゃなくていいから、落ち着いたら一筆貰うからね。彼とは関係ありません。とね。解った?』
「はい。」
『みき。今の部屋手狭って言っていたよな。そこに住み続けるのか?』
「まつ子と?」
『それを含めて…みきも、私にやっかい事を持ってきたんだから、それなりの事をして貰うよ。』
「・・・・えぇ~かつみさんとのプレイは楽しいけど….」
「みきは関係無いですよ。私が、みきに頼んだんだのですkらね。」
『それは違うよ。みきは、頼まれた時に’大丈夫’と言っているはずだからね。それで私を紹介したって事は、みきは最初から私を巻き込むつもりだったんだからね。』
『そうだろ?』
「・・・・うん。」
『みき。私の生活スタイルとかは、解っているよね?』
「うん。性癖もね。」
『それならいい。さて、祥子さん。みきから私の事をどう聞かされているのかは、もう関係所まで来ているのは解るよね?』
「はい。」
『うん。みきにも言っていなかったが、今、とある駅の近くに一軒家を借りて居るんですよ。みきも解っていると思うけど、殆ど歌舞伎町に済んでいる様な生活だから、家には帰っていない。その家は、4LDKの広さがあるが、一部屋以外使っていない状態で毎月家賃を払っている。』
「・・・」「・・・」
『そこで、二人に今回の件をチャラにする事として、ここに移り住んで貰いたい。私がたまに帰る時に、暖かく迎えられるようにして居て欲しい。細かい事は、後日決めるとして、二人に拒否権はないからね。』
「・・・」
『そうだなぁ毎月家賃が、15万ほどだから、20万を毎月二人に渡すから、生活を調えて欲しい、足りない分は祥子の借金の返済から充ててくれればいい。』
「え?」「うそ?」
『何時くらいに引っ越せるか相談しなさいね。明日、みきに鍵を渡すからね。』
「本当に? いいの?」祥子は、そう聞き返した。
『あぁそれでいいよ。どうせ使っていない部屋だし、滅多に帰らないしね。みきも文句はないよね?学校も近くなるからいいだおう?』
「え?そうだけど・・・・学校教えてあった?」
『聞いてないけど、かまかけただけだからね。』

その後、みきと祥子は、まずは物件を見たいって事だったので、家に案内した。祥子は、どの道引っ越さなければならない状況だったし、みきは来月末で契約が一時切れるので、どうしようか悩んでいたのを知っている。
両方とも、親には、友達と一緒にルームシェアするって事で説明がつく。二人を家に案内して、使っていない2階部分の3部屋を案内した。私は、玄関に一番近い部屋に服を置いていた。その部屋を自分の部屋にして、後は好きに使っていいって事にした。また、祥子に渡した100万で必要な物を揃える用に言った。また、毎月少額ですが定期的に金額が振り込まれる口座を、みきに預けて足りなかったらこれを使いなさいと言いつけた。その日は、もう遅くなってしまったので、みき も 祥子 も泊まっていくとの事だった。

この当時から、私は部屋に殆ど帰らない生活をしていた。
選択に帰る時と、簡易ベットだと疲れが取れないと判断した時と、翌日車を使う予定がある時にだけ、部屋に帰っていた。それは、共同生活が始まっても変わる事はなかった。ただ、洗濯物を みき か 祥子が担当してやる事になった事と、みきが店を辞めた事。そうして、私が部屋に帰るときに、皆揃ってご飯を食べる事になった。
後、結局 祥子 と みき は、2階の部屋を一部屋ずつ使う事になった。それぞれ、8畳のフローリングと畳の部屋を使っている。2階にある一番広い部屋は、寝室となっていた。私が帰った時には、ここで3人で寝る事になっていた。


メール調教依頼