【志願奴隷】開けられたドア そして、日常へ
僕とさわ は、まだ薄暗い公園を抜けて、僕の部屋に向かって居た。驚いたことに、さわ が道に迷わないで僕の歩調に合せている。
(さては、何度か僕の後を付けたことがあるな)
「さわ。僕の部屋の場所知っているんだね」
「え。あっはい。かつみ様にお近づきになりたくて、何度か後に付いて歩いたことがあります。さわ の事を嫌いにならないでください。どうしても、かつみ様にお近づきになりたかったのです。お怒りになりました?」
「別に怒ってはいないよ。さわ。それよりも急ごう」
「かつみ様。待ってください。アソコから蜜が溢れてきて、走れません」
「我慢するんだよ。寒いから早く部屋に行こう。そうすれば、さわ を暖めてあげるよ」
「本当ですか? さわの事暖めてくれるのですか?」
「あぁだから早く帰ろう。」
「はい」
リモコンバイブのスイッチが入ったままだったのを思い出した。さわ の顔を見ると、既に部屋での行為に思考が進んでいるのか、アソコに入ったバイブには気が行っていない様だった。
スイッチを、強にした。
「あぁ~ダメ。かつみ様。動けなくなります。んっうぅぅあぁ~~」
さわは、そういって座り込んでしまった。そして、身体を震わせている。僕は、スイッチを切った。正直寒くなってきたし、徹夜明けの僕には布団が恋しく思える様になってきた。
「さわ。これで大丈夫でしょ。行くよ」
そういって、僕は さわ を立たせた。さわ が座り込んだ地面には、さわ から出た汁が少し付いていた。
「さわ。恥ずかしい娘だね。そんなにいいの?・・・。それなら、僕の物なんかいらないよね」
それを聞いた さわ は恥ずかしそうにしながら、握った僕の手をさらに力強く握ってきた。
「かつみ様。さわ は、さわ は、もうかつみ様の物以外は入れません。こんな物入りません」
そう、言って、コートの前をはだけさせて、アソコに入っていたバイブを自分で抜いて、地面に叩きつけた。
「さわ は、さわは....」
そう、それだけ言って、座り込んでしまったのです。しかし、手だけは離そうとしません。私は、さわの前に座り込んで、はだけたコートをそっと閉じて、空いている腕で、さわ を引き寄せた。そして、さわ の首筋にそっとキスをした。
「さわ。解っているよ。これから、さわ は、僕だけを見て過ごすんだよ。僕だけを感じて、僕だけの為だけに、存在を許されるんだよ」
僕は さわ の耳元で囁いた。そして、明るくなる街中で さわ をゆっくり立たせて、今度は、さわ の唇にそっと触れるキスをした。回した腕を外し、さわ の顔を持ち上げて、今度は深く深いキスを さわ にあげた。これが、僕なりの 奴隷契約書 だった。
さわ は、それが解ったのか、キスを返してきた。朝日に照らされた、さわ の顔には一筋の涙が光っていた。
「さぁさわ。急ぐよ。寒いからね」
そう言って、さわ から離れた。
さわは、安心したのか、握っていた手を緩めて、僕の回していた腕にしがみつく格好になった。
僕たちは、僕の部屋のドアを開けた。
いくつものドアがある。
可能性という名のドアを開けた。
さわ は、僕に逢うことで、どんなドアを開けることになったのだろう。そして、僕は さわ に逢うことで、どんなドアを開けることになったのだろうか?
誰でも良いわけではない。多分、僕も さわ だったから、僕のドアを開ける事を許したのだろう。そう、さわ は 始発電車を待っていた、シンデレラだったのかも知れない。
我儘な僕だけの、シンデレラ そう、最大の我儘を言える相手を探していたのかもしれない。
さわ と僕は、一緒の布団で寝ている。さわ は、一緒に居るときには、絶対に僕の身体に触れていないと泣き出してしまう。その代わり、さわ は、僕の全てを受け入れる。どんな屈辱的な行為も どんな事でも受け入れる。ただ一つだけの譲れない事。それが、僕から離れる事だった。
さわ は、僕から離れる事を極端に嫌う。でも、職場に付いて来れない事は解っている。僕が、仕事に出かける時には、おとなしく待っている。僕が、帰ってきて愛されるのを待っている。
それ以外は、存在していないかのように...。
さわと僕との日常は、ほぼ決まっていた。
さわ が、僕を起し、僕が さわを満足させる。満足した さわ は、僕が満足するまで奉仕する。さわ が部屋に来てから、1週間が過ぎていた。僕は、さわ の事を聞かない。さわ も、必要最小限の事しか語らない。
そして、部屋に来た時の格好のまま過ごしていた。
「さわ。その格好では、一緒に外いけないよ。着る物買ってこようか?」
「かつみ様。いえ、さわ は、かつみ様の所から出たく有りません。ですので、服など入りません。」
「でも、困るでしょ」
「いえ本当に困りません。かつみ様のお側に居られるだけで、満足です。それに、着る物でしたら、かつみ様のシャツ等をお借りできれば、この上ない幸せです」
「う~ん。さわ がそれでいいのなら...」
「はい」
僕は、さわ の為に数枚のショーツを買った。さわ もそれだけは、承諾している。生理の時には、ショーツを穿くことだけは、僕はさわに承諾させた。最初、さわ はそれされも嫌がったが、僕がそれだけは守らないとダメだと言い聞かせた。事実、一緒に寝ることも出来なくなると言ったら、ショーツを穿くようになった。